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★はじめに『オーディオのルーツ蓄音器』

オーディオのルーツ 蓄音機

『蓄音機』は西暦1,800年代後半に生まれました。

弊社ではオーディオテクニカの創業者 松下秀雄 がアメリカとスイスから収集した約250台の蓄音機のうち25台を大切に保管しております。

蓄音機が発明されてから約1世紀半。それでも人類の歴史からしますとつい最近の出来事です。蓄音機が発明されるまでは音を録音再生するといった技術が無く、音楽を聴こうと思ったら演奏会に行くしかありませんでした。音楽産業がオーディオを進化させ、オーディオの進化が音楽産業を変えるという相乗効果で20世紀から21世紀にかけて音響機器は加速度的に進化を遂げましたが、近年のデジタル技術で高度化・複雑化しています。そのためメディアフォーマットが変わりますと音が聴けなくなるオーディオ機器も出てきました。そういう意味では単純なメカ、シンプル構造の蓄音機は機械式なので壊れても修理できるのが強みですし、電気を使わない事で100年以上経っていても当時の音楽をそのま演奏できるという”凄さ”があります。現在のアナログレコードブームとともに再びSPレコードと蓄音機が脚光を浴びています。それは蓄音機でしか聴く事の出来ない音楽(SPレコード)があるからです。音楽は、人間が生きていくうえで切っても切れない関係にあるという証拠なのかもしれません。SPレコードはタイムマシーンであり、音楽産業の歴史的証人でもあるのです。空気振動を機械振動に変えレコードに音溝を刻む。刻まれた機械振動を空気振動に戻し音にするという単純な構造を持つ蓄音機こそ究極のオーディオなのかもしれません。そして材料は金属と木で出来ている事からして ”楽器そのもの” という事も言えるのではないでしょうか。

 

※2014年2月に、東京都町田市のオーディオテクニカ本社内、蓄音機ギャラリーにありました250台の蓄音機コレクションから、約130台を福井県に寄贈しました。

現在は福井市の『福井県立こども歴史文化館』3Fコレクション広場に常設展示されています。

※写真は 福井市城東にあります『福井県立こども歴史文化館』の3階常設展のものです。

毎年秋には、福井県立こども歴史文化館の2F交流広場にて約1時間、蓄音機とSPレコードによるスペシャルコンサートに協力しています。

※また毎月第三日曜日 14:00~約30分間 3Fの蓄音機展示エリアにてSPレコードコンサートが開催されています。

(福井県立こども歴史文化館のHP、または電話で要確認)

写真のレコードは、1950年頃に登場しましたEP(45回転/分)・LPレコード(33回転/分)以前のものです。

・エディソンが音の記録と再生を行う為に作った『縦振動型 ロウカン』(写真奥中央)120回転/分

・ベルリナーが開発をしました『横振動型 円盤 SPレコード』(写真手前右側)78回転/分

・後にエディソンが作りました『縦振動 円盤レコード』(通称:ダイヤモンドディスク)(写真手前左側)80回転/分 

 

SPレコードコレクション

弊社にはクラッシックを中心にJAZZ・ポピュラー音楽等々約1,200枚のレコードコレクションがあります。その中には創業者が幼い頃に聴きこんだ音楽と、第二次世界大戦で入隊し休暇で実家に戻った時蔵に閉じこもってひたすら聴いて心震わせたといわれる楽曲も多数含まれています蓄音機はオーディオテクニカのお仕事であります『オーディオ』のルーツです。これらのコレクションには創業者の想いがいっぱい詰まっています。蓄音機は『ハードウェア』 レコードは『ソフトウェア』この関係性が高度に両立して、音楽産業とオーディオ業界が成り立っています。

※このホームページで紹介しています蓄音機は 株式会社オーディオテクニカフクイ の音響ホールに保存している所蔵品です

 

TEXT:M_Ichihashi