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サウンドボックスのメンテナンス事例

たいへん申し訳ありませんが、お客様からの蓄音機修理依頼には対応しておりません

※この修理事例の内容は、弊社管理の蓄音機修理内容を開示しています

※皆様がお持の蓄音機を修理する場合、参考になればという事で掲示しております

 ご了承ください

サウンドボックス

蓄音機のサウンドボックスです。

このメンテナンス作業は少しハードルが高いですが、古い蓄音機にはつきものでありますゴムとグリスの劣化は避けられません。

サウンドボックスの円周上にありますゴムパッキンはほとんどの場合劣化しています。

劣化して硬くなっていると『音が歪む』『低音が出ない』などの症状になります。

劣化したゴムパッキンの厚みを測って、ホームセンターなどに売っていますゴムシートを購入し、円カッターで切って代用制作が可能です。

 

次によくありますのが、針を取り付ける部分の支点(軸受け部分)”ピポットペアリング” 部になります。塗布されていますグリスの劣化でボールベアリングにグリスが固着して動きが悪い。またはグリスに埃がたくさん付着していて役目を果たしていない事例です。

 

 

ボールベアリングをいったんハウジングから取り出して、パーツクリーナー等でベアリングとハウジング部分を洗浄します。

新しいグリスを注入し、ベアリングをハウジングに収納し完了です。

 

ピポットビスをセットしてガタが無く、動きの良いポイントでロックナットを固定してください。この支点となる部分が良い動きをしてくれませんと、振動板を効率よく振動させることが出来ず硬い音になってしまう等の症状となります。サウンドボックスのメッキで光る部分は、50μくらいのコンパウンドで磨きますと100年の時間を経た今でも輝きを取り戻します。また振動系にガタがありますと歪の原因にもなりますので調整の勘所がモノを言います。

TEXT:M_Ichihashi